キレてないっすよ!全然キレてないっすよ!
トランス脂肪酸の危険性、というのがあちこちで指摘されている。
…そもそもトランス脂肪酸て何ってみんなわかってるのかいな?
有機化学の時間にシス体、トランス体って習ったことあると思う。
炭素の2重結合と側鎖の関係だよな。
R R'
\ /
C=C
/ \
H H
シス体
R H
\ /
C=C
/ \
H R'
トランス体
さて、2重結合を持つ脂肪酸とはどんなものか。不飽和脂肪酸である。
このトランス脂肪酸、牛乳や肉にも数パーセント含まれているが、
由来は微生物らしい。
問題は、むしろ人間が人造バター、今ではマーガリンと呼ばれている
物を作り始めたときに起きたといってもいい。
不飽和脂肪酸を含む植物性油脂を加熱し触媒を用い水素原子を付加する
ことで、液体の油脂を固形化することになる。
バターより安価なバターの代用品として重宝されてきた。
んが、一点問題があって…
高温で加熱すると2重結合が一瞬乖離してしまうことがある。
R R'
\ /
C::C
/ \
H H
キレてないっすよっていっても実際キレてるがな。
その結果シス体だったものがトランス体になることがある。
なんでトランス脂肪酸がマーガリンで比較的多くなるのは製法上宿命だな。
もともと動物体内にも少量はあるので、肉食大量にするとトランス脂肪酸を
摂取することになるもの間違いない。
また、過度に加熱すりゃトランス脂肪酸も発生するんじゃなかろうか?
このトランス脂肪酸、細胞膜に移行した場合などに構造が違うだろうから、
さまざまな病気を引き起こす可能性が示唆されている。
動脈硬化やLDLコレステロールの増加、動脈硬化症、アレルギーなどとの関与も
指摘されているのだ。
マーガリン業界も甘い気もするが、マーガリンだけ叩くのも無意味だとは
いっておこう。…だって比率はともかく自然界に存在する上、過熱によっても
生まれてくる可能性だってあるしさ…
EUやアメリカではすでにトランス脂肪酸の摂取の制限を行うように
動いているのだが…アメリカ人はその前に食いすぎるの止めろよ。
さっきも言った理屈で、自然界にだってあるんだから、食いすぎりゃ
トランス脂肪酸の摂取もついでに行われる。
トランス脂肪酸を減らした商品もすでに販売されている模様。
しかしなぁ…まぁこれそんなに説得力のない話ではないのだが…
不飽和脂肪酸をすべて飽和脂肪酸にしてしまえばそもそもトランス脂肪酸は
発生しないという話もあるのだが…
トランス脂肪酸に気をつけてる人々も、自然界にあるトランス脂肪酸に
ついてどんだけ注意してるんだろうかねぇ
前から言ってるが、人類は自分が作った毒、自然にある毒などに
かこまれているんで人類に逃げ場なしなんだよ。
腹くくって生きろよ。
つーかそんなにトランス脂肪酸が嫌なら和食食えよ。
朝から和食でトランス脂肪酸とあまり縁のない暮らしが出来るがな。
菓子類だってそうだろ。ドーナツ食うより和菓子食え。
…という方向にいかないところにある種の不満を感じる。
環境マニアな方々ってどっか欧米かぶれしてる気がするんだよな。
旧来の日本文化って、環境にやさしいのに…
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